今回の記事では、鬼リピするほど魅力を感じるVSinger街風めいさんをご紹介します。街風めいさんは、Realityやニコ生でVライバーとして活動している5000歳の吸血鬼の歌い手さんです。
何度も聴きたくなる曲の要素は様々ありますが、歌声とその表現が曲調や歌詞に合っている、つまり「解釈一致」かどうかという要素で判断している人も少なくないでしょう。
今回紹介する街風めいさんは、歌声でダークな歌詞や世界観がもつ人の心を揺れを表現する力に優れています。
そんな彼女の魅力を一言で表すと、
パワフルでエネルギッシュな爽快感のある歌声
です。
歌声の表現と曲のイメージとの解釈が合っていることに加え、疾走感のある曲の魅力を引き出す歌声により、何度も聴きたくなるクオリティの歌ってみたばかりのVSingerさんです。
街風めいさんを知らない方向けに、特に歌声と表現がかみ合っている歌ってみた3曲を時系列順にご紹介します。歌声の成長とともに、変わらない彼女の歌声のイメージを理解しやすい構成にしました。
また、今回紹介する曲は街風めいさんが特に思い入れのあるものでもあります。MVにもかなり力が入っていますので、リンクからぜひご視聴ください。
1. Leia - 荒々しさと美しさが交差する原点
最初に紹介するのは、活動開始から1年ほどの2024年1月30日に投稿されたゆよゆっぺさんの曲「Leia」の歌ってみたです。
投稿日は巡音ルカさんの誕生日であり、15周年にあたる日だったそうです。概要欄を読むと、巡音ルカさんの誕生日のための1曲として選んだかなり思い入れのある曲のようです。
ルカ姉さんのように、強く美しく綺麗な歌を歌えるようにと幅を出すためにこの曲を選びました!
「Leia」は、激しいドラムと綺麗なピアノのメロディが対をなして共鳴するのが特徴的な曲です。この曲の歌詞は、「君」が「僕」のそばから離れることで自分の世界が崩壊するような苦しみが基本的なイメージになっています。「永遠はそっと息を止めて 僕を置いてった 絶望へと」や「温もりを焼き付けて僕を殺して」に、過去の綺麗なイメージと心中するような「僕」の心情が描かれています。つまり、「君」とのこれまでが綺麗で美しいほど、これから訪れる別れが悲痛なものとなるというアンビバレントに苦しむことになるのです。
彼女のAメロやサビの「強い」歌声は、心の底から響いてくる叫びにも似た力強さをもっています。また、サビ前のしっとりとした「美しい」歌声は、不安定な心境を表現する変拍子のメロディと調和しています。こうした街風めいさんの表現と歌声の幅の広さが感じられるのが、「Leia」の歌ってみたです。
特に、この時期の歌声には荒々しさを感じる力強さがあり、心の中で渦巻く感情を表現するときに真価を発揮します。
「針の音が止まれば この世界は終わるよ 願うだけの言葉は 意味をもたなかった」と歌う歌声に、色褪せていく世界で沈んでいく心の動きまで感じ取れるのは、私だけではないはずです。
このように、原曲が表す感情の乱高下を忠実に再現しながら、自分の歌声を曲の世界観に落としこむ高い表現力が街風めいさんの魅力の根幹をなしています。
続いて2曲紹介しますが、歌声のパワフルさと激しい心の動きの表現力が、1年ほどでかなり進化しています。ぜひ、「Leia」の歌ってみたを聴いてからお次の曲も聴いてください。
2. -ERROR - 「解釈一致」の到達点
お次に紹介するのは、「WAVE」や「ジッタードール」などで有名なボカロP、nikiさんの曲「-ERROR」の歌ってみたです。
YouTubeに投稿されたのは2024年11月27日と少し前ですが、この動画はニコニコ動画に「歌ってみたcollection2024秋 ルーキー部門参加曲」として投稿されたものです。
街風めいさんが初めて自分でコーラスやアレンジを考えたということで、かなり力が入っています。
この曲を取り上げた理由は、個人的に「-ERROR」で最も解釈一致の歌ってみただからです。この曲の個人的な解釈を述べる前に、概要欄にある街風めいさんのコメントを紹介します。
心が壊れてどうしようもなくなること、誰にだってあると思うのですが、そんな時に出会えたのがこの曲でした。
あなたにとって音楽ってどんな存在でしょうか?
色々な形があっていいと思います。
私にとって音楽とは、歌とは、なんなんでしょうか?
時に娯楽でもあり、時に救いでもあり、時に教えでもあり
一口には言い表せません。
どうかあの時の私と同じように、この歌が誰かの心に届いて何年経っても色褪せない宝物になりますように。
サビの「壊れているの?壊れているよ それでも息を…したい したい」という歌詞が表わす「壊れていても生きようとする根源的なエネルギー」と響くように、街風めいさんは音楽がもつ「救い」のイメージをこの曲に重ねて聴いてほしいと言っています。
「-ERROR」という曲は、Lilyというボーカロイドを使用しており、「壊れている」や「ERROR」という物質的な崩壊のイメージを歌詞から読み取ることができます。
一方で、「この世の中で叫んでいる」や「それでも息をしたい」という息を吸い、声に変換して世界にアクセスし続けようとする生命のイメージも読み取れます。
近い未来で崩壊する身体を抱えながらも、必死に生きようと否定しがたく湧き出てくるエネルギーが、「-ERROR」の暗さの中に星のように光る輝きをなしているのだと思います。Aメロからサビにかけてダークな印象から生命力がほとばしるような激しいメロディに変化していることも、歌詞と呼応しています。
こうした曲の歌詞やメロディのイメージと、街風めいさんの心の底から響いてくるような歌声や曲への解釈がピッタリと合わさって共鳴しています。これこそ「解釈一致」の歌ってみたと言っても良いと考えます。
余談ですが、MVのお姿は後ろから風を受けながらもこちらに顔を向けて涙を流しているように見えます。個人的には、この姿がヴァルター・ベンヤミンの「歴史の天使」のように見えます。時間の追い風に吹かれて、今この瞬間に苦しむ人々を見つめながらも未来に吹き飛ばれされてしまう天使の姿そのものです。
歌声にも曲のアレンジにも力が入っているこの歌ってみたをぜひ一度ご視聴ください。
3. ソワレ - 疾走感と芯の強さが生み出す圧倒的爽快感
最後に紹介するのは、星街すいせいさんの曲の中でもサビにかなり疾走感があり、ライブ映えしそうなアップテンポの曲、「ソワレ」の歌ってみたです。サビ以外のメロディでゆったりとしている部分もあり、メリハリをつけられる表現力も要求される、なかなかハードな曲です。
投稿されたのは2025年12月24日で、
街中のイルミネーションのキラキラをたくさん詰め込んだような歌ってみた
と概要欄にあるように、クリスマスプレゼントのように華やかな歌ってみたになっています。
この曲を歌う街風めいさんの歌声は、少し甘さがありつつも、変わらない芯のある力強さも兼ね備えています。
「目元に箒星 描いて 瞬いた」とサビに向けてボルテージを上げていくところも魅力的なのですが、それ以上に魅力的なのがサビのシャウトとハイトーン。3:25からの「何度でもまた明日」のロングトーンは、どこまでも突き抜けていく勢いと透明感があり、歌詞に散りばめられている「水平線」や「幾星霜」などの広く澄んだ世界観にピッタリです。
また、「寝息を立てる太陽の目を盗んで 大脱走さ 逃げ出そうぜ」という暗い世界を元気よく駆け抜けていく歌詞に、持ち前の力強い歌声や、サビの疾走感のあるメロディを安定して歌える歌唱力と表現力が合わさって非常に爽快感があります。朝起きたときや、ランニングをする前に気分を上げてくれます。
このように、「ソワレ」の歌詞そのものが前に進んでいく勇気とエネルギーをくれる言葉になっており、街風めいさんの歌声とかなり親和性があります。聞く人の心を熱くし、元気を与えてくれるような、一度は聞く価値があると断言できる歌ってみたです。
ダークもエネルギッシュも歌い切る、「解釈一致」なVSinger
「Leia」や「-ERROR」のようなダークな世界観だけでなく、「ソワレ」のようにエネルギッシュな曲にも似合う幅広い表現力と、それを支えるパワフルな歌声が、曲のイメージにピッタリ合う「解釈一致」な歌ってみたの核になっています。
余談ですが、歌ってみたの概要欄の言葉から、街風めいさんが一つ一つの曲を大切にされていることがよく分かります。曲との向き合い方がイメージ通りの歌声と表現を生み出していると分かるのも魅力の一つです。紹介しきれなかった曲の歌ってみたも、下のリンクからぜひ聴いてみてください。
街風めいさんは、ニコニコ動画の「ニコ生」で配信活動を行っています。音楽以外にもゲーム配信などもしていますので、ぜひそちらもご覧ください。ゲーム配信の切り抜きはYouTubeのアカウントで視聴できます。
YouTube: https://youtube.com/@machikazemei?si=x_UizvNs16QD23nf
ニコニコ動画: https://www.nicovideo.jp/user/116107369
litlink: https://lit.link/meimatikaze
